勉強

道路の歩き方!歩行者は右側通行ってほんと?

つい最近歩道を歩いていたら、中年の小太りおじさんとすれ違いざまにこんなことを言われました。
「道路の右側歩こうよ」ポンポンと肩を叩かれました。

その時はそもそも言っている意味が分からなかったので、スルーして家路につきました。
しかし家に帰ってからそれが気になって気になってしょうがなかったので、調べてみました。

いままでそんなこと気にしてなかったので、車両と同じく「歩行者も左側通行なんじゃないの?」という頭しかなかったのが、調べてみると実は違かった…

しかしおじさんが言っていたことも、正しくなかった…

そんなこんなで道路の歩き方について調べてみました~!

スポンサーリンク

道路交通法を調べてみた!

道路交通に関する法律と言えば、「道路交通法」です!

以下の政府のサイトから法律を検索することが出来ます。

http://www.e-gov.go.jp/index.html

こちらのページで道路交通法が確認できます。

e-Gov 法令検索
電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。

条文を読んでみる!

歩行者については道路交通法第10条に記述されています。

第十条 歩行者は、歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯(次項及び次条において「歩道等」という。)と車道の区別のない道路においては、道路の右側端に寄つて通行しなければならない。ただし、道路の右側端を通行することが危険であるときその他やむを得ないときは、道路の左側端に寄つて通行することができる。

まずはこの条文をちゃんと読んでみましょう。
区切る箇所を間違えると全然違う意味になってきますが、ちゃんと読めたでしょうか?

すごい端折ってこの第10条を読むとこう読めます。
『歩行者は道路の右側端によって通行しなければならない。ただし、道路の右側端を通行することが危険であるときその他やむを得ないときは、道路の左側端に寄つて通行することができる。』

これだけを読むと、歩行者の場合は、道路は基本右側通行であると言えます。

しかしこの条文にはこの文章の間に条件があります。
『歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯(次項及び次条において「歩道等」という。)と車道の区別のない道路においては、』

法律の文章でわかりにくいですよね。
この文章若干読みにくいですが、区切る箇所を間違えると全然違う意味になってきます。

区切って読んでみる!

この文章で区切る箇所は①「歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯(次項及び次条において「歩道等」という。)」②「車道」で区切って2つに分けます。
この①と②で意味を区切ると「歩道等と車道」の区別のない道路という意味になります。

これを先程の文章とつなげてみましょう。
『歩行者は「歩道等と車道」の区別のない道路においては、道路の右側端に寄って通行しなければならない』
となります。

つまり歩行者は「歩道と車道の区別のない道路」については道路の右側端に寄って歩かなければいけませんが、『歩道と車道がきっちり区別されている道路』については特に規制されていません。
ちなみに他の条文を確認してもそれについては特に記載されていませんでした。

つまりどういうこと?

これらをまとめるとこうなります。
『歩道等と車道の区別がない道路については右側通行』
『歩道等と車道がはっきり区別されている歩道を歩く場合は、特に規制はない』
となります。

おじさんに肩をポンポンされたときは私は完全に歩道を歩いていたので、この場合はおじさんの勘違いです。
ただ歩道と車道が区別されていない道路では右側を歩かなければならないことを知らなかったので、おじさんのおかげで知ることが出来ました。
そういう意味ではおじさんに感謝です!

当たり前のようで知らない事は沢山ありますね。
また一つ勉強になりました~

補足

先程の文章を区切る場所の件ですが、結構間違えやすいです。

『歩行者は、歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯(次項及び次条において「歩道等」という。)と車道の区別のない道路においては、道路の右側端に寄つて通行しなければならない。』

この文章の『歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯(次項及び次条において「歩道等」という。)と車道の区別のない道路においては、』を、仮に①「歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯(次項及び次条において「歩道等」という。)」②「車道の区別のない道路」の2つに分けてしまうと訳が分からなくなりこんな意味にも読めてしまいます。

「歩行者は、『歩道又は十分な幅員を有する路側帯』と『車道の区別のない道路』においては、道路の右側端に寄つて通行しなければならない。」
これでは『歩道』『十分な幅員を有する路側帯』『車道の区別のない道路』すべての道路で右側を歩かなければならないという意味になってしまいます。

ポイントとなるのは、「又は」「と」の違いです。

「又は」の場合

「又は」はAとBの文章を1つの文章まとめ、大きな名詞の塊のようにしています。
(理解しやすいような表現をしているため、正確ではありません)

「と」の場合

一方で「と」ですが、単に2つの文章(ここで言う①と車道)を接続しているものとなっています。

つまり

「又は」を使用している①は、「歩道」「歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯(次項及び次条において「歩道等」という。)」を1つの文章【A】という塊にまとめているものと考えます。
そして②にある『車道』という名詞は、【A】と単に「と」でつなげられているだけなので、これを【B】と考えます。

つまり『歩行者は、A【歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯(次項及び次条において「歩道等」という。)】とB【車道】の区別のない道路においては、道路の右側端に寄つて通行しなければならない。』

というようになるのです。
なぜか法律の勉強のようになってしまいましたが、そういうことなので、無理やり理解してください(笑)

なんだか補足の方が長くなってしまったような・・・
しかもわかりにくい気がする・・・

コメント